よく映画にも出てくる古い刑事法廷が今でもそのまま残っています。裁判所内では裁判官、弁護士(バリスター・ソリシター)は今でも白いカツラと黒い法服を着ています。裁判を傍聴するには厳重な荷物検査をパスしなければなりません。



イギリスには現在4つの法学院が残っています。リンカーンズ・イン、ミドル・テンプル、グレーズ・インとインナー・テンプルの4つです。それぞれのインには独特なマークがあります。バリスター(法廷弁護士)に成ろうとする人はどこかのインに所属し実務修集をすることになっています。



1882年イギリスの有名な建築家クリファート・レンの設計によるもの。以前は建物内で、バトミントンをしていたそうです。




各法律事務所の窓は色とりどり。リンカーンズ・インにて。



ミドルテンプルのホール(法学院の一つ)は建築後500年位 経っていそう。




私は、93年 から94年にかけて、オックスフォード大学(Oxford University,セント・キャサリンズ・カレッジ/St. Catherine's College )に、訪問研究生として在籍することを許されました。 イギリスは、民主主義の母国として知られていますが、私は、イギリス人の多くが、自分の生活に苦しんでいてもロイヤルファミリーの存続に同意するといっdifferentialな態度に非常に興味を持ちました。このあたりのイギリス人の性格は、日本人と似ている点が本当に多いのです。

ほとんどの日本人は知らないですが、イギリスの正式名称は、The United Kingdom of Great Bretain and Northern Irelandです。イギリスは、イングランドとウェールズとスコットランドと北アイルランドからなる連合王国であり、主権は(国民にでなく)議会に帰属しています。テレビで、女王陛下が議会でお言葉を述べる場面に遭遇しましたが、この時、女王は、議員に向かって、「私の政府は、今年、これこれのことをする」と言っていました。私は、これを聞き、主権者が議会であることと議院内閣制の意味するところがなんとなく分かったような気がしました。日本は、アメリカ人のアイディアにより、イギリス式の議院内閣制を採用したわけで、外国からみると明らかに立憲君主制の国(ただし王位の根拠はクリスチャニティと結びついていません)なのですが、その意味をどれだけの人が理解しているのか、懐疑的にならざるをえません。

私のイギリス観については、おいおい、このホームページを使って読者の皆さんにお伝えしたいと考えています。私の考えがまとまるまでのしばらくの間、簡単なエッセイと美しい写真をお楽しみください。

写真を提供してくださったのは、私と司法研修所で同期の渋谷寛氏です。渋谷氏は、東京で弁護士・司法書士として活躍されていますが、写真を見ていただければおわかりのとおり、撮影についてはプロ顔負けの腕をお持ちです。ご提供いただいた多くの写真の中から、法律に関連する10枚のみを厳選して掲載させていただきます。




中央刑事裁判所の屋根の上に立っています。


  ミドル・テンプル(法学院の一つ)南側の入り口  
イギリスでは裁判官も人気者。裁判官の肖像画をたくさん目にします。


 

王立裁判所の前を法服を着たまま闊歩するバリスター。背中に下げている袋に報酬を入れて下さい、という昔の慣行がデザインとして残っています。
  バリスター(法廷弁護士)は法廷でカツラをかぶることも義務付けられています。その為にケースに入れて事務所から法廷まで持ち運ぶのです。その他ガウン(法服)、法廷洋のワイシャツの襟(ウイング・カラー)、バンド(白いリボンのような物)も持って行きます。